
冬の寒さが厳しくなるにつれて、喉のイガイガ、乾燥による咳、声枯れといった不調に悩まされていませんか?特に暖房の効いた室内では、空気が乾燥し、知らず知らずのうちに私たちの「肺」は潤いを失い、「肺陰不足」という状態に陥りがちです。この肺陰不足こそが、喉のガラガラ感や長引く咳の主な原因の一つと考えられています。本記事では、そんな冬の乾燥から肺を守り、喉の不調を根本からケアするための「肺ケア薬膳」を徹底解説。古くから伝わる知恵と、冬にこそ摂りたい「白い食材」の秘めたる力に着目し、あなたの体の中から潤いを取り戻す方法をご紹介します。忙しい毎日を送るあなたでも手軽に実践できるよう、キッチンで簡単に作れる“潤い薬膳3選”のレシピも掲載。この記事を読めば、冬の不調の原因を理解し、今日から実践できる具体的な対策と、心身を滋養する薬膳の知恵を手に入れることができます。乾燥に負けない、潤いに満ちた健やかな冬を過ごしましょう。
この記事を書いた人

石倉 るみ (公式アンバサダー)
薬に頼らず整える薬膳🌿
栄養士歴18年、薬膳料理教室を主宰するママ栄養士です。
スポーツ栄養インストラクターとして、
家庭でも実践できる「簡単薬膳」を発信しています。
軽度ADHDの息子を育てる中で、心と体を整える食卓の大切さを実感。
同じように頑張る方々に寄り添いながら、健やかな毎日を支える食を提案しています。
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冬の乾燥と喉の不調 暖房が引き起こす肺陰不足とは
冬は空気が乾燥し、外気の冷たさから室内では暖房を使用する機会が増えます。この暖房による乾燥は、私たちの体に様々な影響を及ぼしますが、特に喉や肺といった呼吸器系に負担をかけやすいものです。東洋医学において、肺は呼吸を司るだけでなく、体内の潤いを保つ「津液(しんえき)」の巡りにも深く関わると考えられています。冬の乾燥した環境や暖房による過度な乾燥は、この肺の潤い、すなわち「肺陰(はいいん)」を消耗させ、「肺陰不足(はいいんぶそく)」という状態を引き起こすことがあります。
肺陰不足になると、体内の潤いが失われるため、喉の乾燥感やイガイガ、声枯れ、そして痰の絡まない乾いた咳(空咳)などの不調が現れやすくなります。また、皮膚の乾燥やかゆみ、鼻の乾燥なども関連する症状です。暖房の効いた室内で長時間過ごすことが多い現代の冬は、知らず知らずのうちに肺陰を消耗し、これらの不調に悩まされる方が少なくありません。肺陰不足の状態が続くと、風邪を引きやすくなったり、症状が長引いたりすることもあるため、早めのケアが重要となります。
肺陰不足のセルフチェックリスト
ご自身の喉や肺の状態をチェックしてみましょう。以下の項目に当てはまるものが多い場合、肺陰不足の傾向があるかもしれません。
| 症状 | 詳細 |
|---|---|
| 喉の乾燥感 | 常に喉が渇いている、イガイガする感じがある。 |
| 空咳(乾いた咳) | 痰がほとんど出ない、コンコンという乾いた咳が続く。 |
| 声枯れ | 声がかすれる、出にくいと感じることがある。 |
| 鼻の乾燥 | 鼻の中が乾燥して痛む、鼻血が出やすい。 |
| 皮膚の乾燥 | 肌がカサカサする、かゆみを感じやすい。 |
| 口の渇き | 特に夜間や朝方に口の中が乾燥する。 |
| 微熱やほてり | 特に午後に体がほてる、手のひらや足の裏が熱い。 |
これらの症状は、日々の生活習慣や食生活を見直すことで改善が期待できます。次の章では、肺を潤す薬膳の基本についてご紹介します。
肺ケア薬膳の基本 冬の不調を乗り切る知恵
冬の寒さと乾燥は、私たちの体に様々な不調をもたらします。特に、暖房による室内の乾燥は、喉のイガイガや咳、声枯れといった症状を引き起こしやすく、これらは東洋医学でいう「肺陰不足」の状態と深く関わっています。肺は呼吸を司るだけでなく、体内の水分代謝や免疫機能にも関わる重要な臓器と考えられています。この肺を健やかに保つことが、冬の不調を乗り切る鍵となります。
薬膳では、季節ごとの体の変化に合わせた食事を摂ることで、未病を防ぎ、健康を維持することを目指します。冬の肺ケア薬膳の基本は、「潤い」を補給し、乾燥から体を守ること。特に、肺に潤いを与え、機能を高める食材を積極的に取り入れることが大切です。
薬膳で体を潤す 冬の白い食材の力
冬の乾燥対策として薬膳で注目されるのが、「白い食材」です。東洋医学において、色は五臓六腑と関連付けられており、白は「肺」と深い関係があるとされています。白い食材には、体を内側から潤し、肺の機能をサポートする働きを持つものが多く含まれています。
これらの食材は、単に栄養価が高いだけでなく、体の「気(エネルギー)」、「血(栄養)」、「津液(体液)」のバランスを整え、特に乾燥によって失われがちな津液を補う効果が期待できます。日常の食事に意識的に取り入れることで、喉や肺の不調を和らげ、冬を快適に過ごす手助けとなるでしょう。
大根 蓮根 山芋など代表的な白い食材
ここでは、冬の肺ケア薬膳におすすめの代表的な白い食材とその薬膳的効能をご紹介します。
| 食材名 | 薬膳的効能(代表例) | 期待できる効果 |
|---|---|---|
| 大根(だいこん) | 清熱生津、化痰止咳、消食導滞 | 体内の余分な熱を冷まし、体液を生み出し、痰を溶かして咳を鎮める。消化促進効果も。 |
| 蓮根(れんこん) | 健脾益胃、潤肺止血、清熱生津 | 脾胃(消化器系)を丈夫にし、肺を潤して止血作用がある。体内の熱を冷まし、体液を生み出す。 |
| 山芋(やまいも) | 健脾益腎、潤肺止咳、滋養強壮 | 脾(消化器系)と腎(生殖・成長・水分代謝)の働きを高め、肺を潤して咳を鎮める。滋養強壮効果も高い。 |
| 白きくらげ(しろきくらげ) | 滋陰潤肺、益胃生津 | 体を内側から潤し、肺を滋養する。胃を健やかにし、体液を生み出す。特に乾燥による咳や肌荒れに。 |
| 梨(なし) | 清熱生津、潤肺化痰 | 体内の熱を冷まし、体液を生み出し、肺を潤して痰を排出するのを助ける。 |
これらの食材は、それぞれ異なる特性を持ちながらも、冬の乾燥から体を守り、肺の機能をサポートする点で共通しています。日々の食事にこれらの白い食材をバランス良く取り入れることで、冬の不調に負けない体作りを目指しましょう。
忙しくても作れる潤い薬膳3選 喉と肺を優しくケア
冬の忙しい日々の中でも、手軽に作れて喉と肺を潤す薬膳レシピを3つご紹介します。特別な食材や複雑な手順は不要。身近な食材で体の内側からケアし、乾燥に負けない体を作りましょう。
薬膳レシピ1 梨と生姜の温かいスープ
梨は古くから肺を潤し、熱を冷ます作用があるとされる果物です。生姜を加えることで体を温め、巡りを良くする効果も期待できます。乾燥による咳や喉のイガイガを感じるときに特におすすめの、心身ともに温まる一杯です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 材料(2人分) | 梨 1個、生姜 1かけ、水 400ml、はちみつ(お好みで) 大さじ1〜2 |
| 作り方 | 1. 梨は皮をむいて芯を取り除き、食べやすい大きさに切ります。生姜は薄切りにします。 2. 鍋に梨、生姜、水を入れて中火にかけ、沸騰したら弱火にして梨が柔らかくなるまで10分ほど煮ます。 3. 火を止めて、お好みではちみつを加えて混ぜ合わせたら完成です。 |
薬膳レシピ2 白きくらげとクコの実のデザート
白きくらげは「食べる美容液」とも呼ばれ、肺の乾燥による空咳や肌の乾燥に良いとされる代表的な潤い食材です。クコの実は滋養強壮に優れ、肺だけでなく肝や腎も補うと言われています。作り置きもできるので、忙しい日々のデザートや間食にぴったりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 材料(2人分) | 乾燥白きくらげ 5g、クコの実 大さじ1、水 500ml、氷砂糖(または甜菜糖) 20g〜30g |
| 作り方 | 1. 乾燥白きくらげはたっぷりの水で戻し、石づきを取り除いて食べやすい大きさにちぎります。 2. 鍋に白きくらげと水を入れて中火にかけ、沸騰したら弱火にして蓋をして30分〜1時間、とろみがつくまで煮込みます。 3. クコの実と氷砂糖を加え、氷砂糖が溶けるまでさらに10分ほど煮たら完成です。 |
薬膳レシピ3 大根と豚肉の滋養煮込み
大根は肺の熱を取り除き、痰を排出するのを助ける働きがあると言われています。豚肉は体を滋養し、エネルギーを補給する食材です。この組み合わせは、喉の痛みや痰が絡む咳、そして体の冷えを感じるときに特におすすめ。一皿で栄養バランスが取れ、体が温まる満足感のある一品です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 材料(2人分) | 大根 1/3本、豚バラ肉(または肩ロース薄切り) 200g、だし汁 400ml、醤油 大さじ2、みりん 大さじ1、生姜(薄切り) 2〜3枚 |
| 作り方 | 1. 大根は皮をむいて2cm厚さのいちょう切り、豚肉は食べやすい大きさに切ります。 2. 鍋にだし汁、醤油、みりん、生姜の薄切りを入れ、大根と豚肉を加えて中火にかけます。 3. 沸騰したらアクを取り、弱火にして大根が柔らかくなるまで20分ほど煮込んだら完成です。 |
日常生活でできる冬の乾燥対策と喉のケア
冬の乾燥は、喉の不調や咳の大きな原因となります。特に暖房使用時は室内の湿度が低下しやすく、喉や気管支に負担がかかりがちです。ここでは、日常生活で手軽に実践できる乾燥対策と喉のケア方法をご紹介。薬膳と合わせ、冬の不調から体を守りましょう。
加湿や水分補給で乾燥から喉を守る
喉の粘膜は乾燥に非常に弱く、潤いが失われるとウイルスや細菌への抵抗力が低下しやすくなります。そのため、適切な加湿とこまめな水分補給が不可欠です。
室内の湿度を保つ工夫
冬の室内は暖房器具の使用により乾燥しがちです。理想的な湿度は50~60%とされています。以下の方法で湿度を保ちましょう。
| 対策 | 詳細 |
|---|---|
| 加湿器の活用 | 加湿器は最も効果的な手段です。長時間過ごす空間に設置し、適切な湿度を維持しましょう。フィルター清掃も忘れずに。 |
| 濡れタオルの活用 | 加湿器がない場合でも、濡らしたタオルを室内に干すことで手軽に湿度を上げられます。就寝時に枕元に置くと特に効果的です。 |
| 観葉植物を置く | 植物の葉からの蒸散作用で、自然に室内の湿度を上げられます。見た目にも癒やし効果があります。 |
こまめな水分補給の重要性
体の内側から潤いを保つためには、意識的な水分補給が欠かせません。喉の乾燥を感じる前に、少しずつ頻繁に水分を摂ることを心がけましょう。
- 白湯や温かい飲み物:冷たい飲み物は体を冷やすため、白湯やハーブティーなど温かい飲み物がおすすめです。
- カフェインの摂りすぎに注意:カフェインには利尿作用があるため、摂りすぎると体を乾燥させることがあります。
- 寝る前の水分補給:就寝中は呼吸で水分が失われやすいため、寝る前にコップ一杯の水を飲むと良いでしょう。
外出時のマスク着用も有効です。喉や鼻の粘膜を乾燥や冷たい外気から守ります。帰宅後のうがい・手洗いも感染症予防と喉のケアに重要です。これらの日常的な小さな習慣が、冬の健やかな体を作る基盤となります。
まとめ
冬の乾燥や喉の不調、咳は、暖房による「肺陰不足」が主な原因であることがお分かりいただけたでしょうか。この肺陰不足を補い、体を内側から潤すことが、冬のつらい症状を和らげる鍵となります。
本記事でご紹介した「肺ケア薬膳」は、まさにそのための知恵です。特に、大根、蓮根、山芋、白きくらげといった「冬の白い食材」には、肺を潤し、乾燥から守る優れた効能があります。これらの食材を日々の食事に取り入れることで、体の内側から潤いを育むことができるのです。
忙しい毎日の中でも実践しやすい「潤い薬膳レシピ3選」は、手軽に喉と肺を優しくケアするための具体的な方法としてご活用ください。また、薬膳だけでなく、加湿器の使用やこまめな水分補給といった「日常生活での乾燥対策」も併せて行うことで、より効果的に冬の不調を防ぐことができます。
肺ケア薬膳と日々の対策を組み合わせることで、今年の冬は乾燥や喉の不調に悩まされることなく、健やかで快適な毎日を送れることでしょう。
この記事を書いた人

石倉 るみ (公式アンバサダー)
薬に頼らず整える薬膳🌿
栄養士歴18年、薬膳料理教室を主宰するママ栄養士です。
スポーツ栄養インストラクターとして、
家庭でも実践できる「簡単薬膳」を発信しています。
軽度ADHDの息子を育てる中で、心と体を整える食卓の大切さを実感。
同じように頑張る方々に寄り添いながら、健やかな毎日を支える食を提案しています。
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