【管理栄養士監修】🍐乾燥×イライラを防ぐ“潤いごはん”3選 薬膳レシピ 

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「最近、肌の乾燥が気になる上に、些細なことでイライラしてしまう…」そんなお悩みはありませんか?実は、その乾燥とイライラは体内の「潤い不足」と「気の滞り」が原因かもしれません。この記事では、管理栄養士監修のもと、薬膳の知恵を活かし、体の中から潤いを補い、心の平穏を取り戻すための“潤いごはん”薬膳レシピを3つご紹介します。たった1分で読める簡単なレシピで、今日からあなたも心身ともに穏やかな毎日を手に入れましょう。

目次

乾燥とイライラに悩むあなたへ

日々の忙しさの中で、ふと鏡を見ると「肌がカサカサ…」、喉の奥には「いつも渇きを感じる…」。 そして、些細なことで「イライラして気分が落ち着かない…」といった経験はありませんか? 現代社会を生きる私たちは、ストレスや不規則な生活習慣、食生活の偏りなどにより、 体の中から「潤い」が失われやすく、心のバランスも崩しがちです。

このような「乾燥」と「イライラ」は、一見すると別々の問題のように思えますが、実は密接に関わり合っています。 肌の乾燥や髪のパサつき、目の疲れといった身体的な不調は、精神的なストレスやイライラを増幅させる要因となることがあります。 また、心身のバランスが乱れることで、さらに乾燥が進むという悪循環に陥ることも少なくありません。

もしあなたが、

  • 肌や喉の乾燥、髪のパサつきが気になる
  • 集中力が続かず、些細なことでイライラしやすい
  • 夜になかなか寝付けず、朝から気分が優れない
  • 季節の変わり目や環境の変化に体がついていけないと感じる

といったお悩みを抱えているなら、それは体が発する大切なサインかもしれません。 これらのサインを見過ごさず、体の中から根本的にケアすることが、健やかな毎日を取り戻す第一歩となります。

薬膳で体の中から潤いと心の平穏を

「薬膳」と聞くと、特別な食材や複雑な調理法をイメージされる方もいるかもしれません。 しかし、本来の薬膳は、日々の食事を通して体のバランスを整え、病気を未然に防ぐ「食養生」の考え方に基づいています。 私たちの身近にある食材が持つ力を知り、体質や季節に合わせて上手に取り入れることで、心身の不調を和らげることができるのです。

薬膳では、「乾燥」は体内の「潤い(津液:しんえき)」不足、「イライラ」は「気(き)」の滞りや「肝(かん)」の働きが乱れている状態と捉えます。 これらの状態を改善するために、

症状薬膳的アプローチ期待できる効果
乾燥(肌、喉、髪など)潤いを補う食材(例:梨、白きくらげ、豆乳)を取り入れる肌のしっとり感、喉の渇き緩和、髪のツヤ改善
イライラ、精神的な不安定さ気の巡りを良くし、心を落ち着かせる食材(例:セロリ、ミント、鶏むね肉)を取り入れる心の安定、ストレス緩和、集中力向上

このように、薬膳は単に症状を抑えるだけでなく、体質そのものを改善し、根本から「潤い」と「心の平穏」を取り戻すことを目指します。 次章では、具体的な薬膳の考え方についてさらに詳しく掘り下げていきますが、まずはこの章で、日々の食事がいかに私たちの心身に影響を与えるかを感じていただけたでしょうか。 忙しい毎日でも手軽に取り入れられる薬膳レシピで、あなたも今日から「潤いごはん」を始めてみませんか。

薬膳が教える乾燥とイライラの関係性

体内の「潤い不足」と「気の滞り」

薬膳では、私たちの心と体は密接に繋がり、体内のバランスが崩れると様々な不調が現れると考えます。特に「乾燥」と「イライラ」は、一見関係なさそうに見えて、薬膳の視点から見ると深く関連し合っているのです。

私たちの体には、生命活動を支える「気(き)」「血(けつ)」「津液(しんえき)」という3つの要素が巡っています。「津液」は体内の水分や栄養物質全般を指し、この津液が不足した状態を「潤い不足」と捉えます。また、「気」は生命エネルギーそのものであり、これがスムーズに巡らない状態が「気の滞り」です。

潤い不足が招く心身の乱れ

薬膳において「潤い不足」とは、単に肌や髪が乾燥するだけでなく、体内の水分や滋養が足りていない状態を指します。これは特に「陰液(いんえき)」の不足と深く関わっています。陰液は体を冷やし、潤し、落ち着かせる働きを持つため、これが不足すると相対的に体の中に「熱」が生じやすくなります。この内熱が、以下のような症状を引き起こします。

  • 肌や髪の乾燥、カサつき
  • 目の乾き、喉の渇き
  • 便秘
  • 手足のほてり、寝汗
  • 微熱感

このような体の乾燥状態は、心の安定にも影響を及ぼします。体内の潤いが足りないと、心が落ち着きを失い、漠然とした不安感や焦燥感、そして些細なことでイライラしやすくなることがあります。

気の滞りが引き起こす感情の波

一方、「気の滞り」とは、生命エネルギーである「気」が体内でスムーズに巡らず、停滞している状態を指します。ストレス、不規則な生活、感情の抑圧などが主な原因となります。特に、感情のコントロールや気の巡りを司る「肝(かん)」の働きが滞ると、イライラや怒りっぽさが顕著になります。気の滞りが生じると、以下のような症状が現れやすくなります。

  • 気分が落ち込む、憂鬱感
  • ため息が多い
  • お腹の張り、ゲップ
  • 喉のつかえ感
  • 生理前の不調(PMS)
  • 怒りっぽい、イライラしやすい、感情の起伏が激しい

気の滞りは、心身の緊張状態を生み出し、感情を不安定にさせます。

乾燥とイライラの悪循環

薬膳では、この「潤い不足」と「気の滞り」が互いに影響し合い、悪循環を生み出すと考えます。潤いが不足して体内に熱が生じると、その熱がさらに気を消耗させ、気の巡りを悪くします。例えるなら、水が少ない川は流れが滞りやすいのと同じです。気がスムーズに流れないと、さらにイライラが増し、その感情の起伏がまた体内の熱を生み出し、潤いを消耗するという負のスパイラルに陥りやすいのです。

この関係性を理解することで、単に表面的な症状に対処するだけでなく、体の中から根本的にバランスを整えることの重要性が分かります。

薬膳的状態主な特徴身体への影響感情・精神への影響
潤い不足(陰虚)体内の陰液(水分・滋養)が不足し、相対的に熱が生じやすい状態。肌・髪・目の乾燥、喉の渇き、便秘、手足のほてり、寝汗。不安感、焦燥感、落ち着きのなさ、軽いイライラ。
気の滞り(気滞)生命エネルギー「気」の流れが滞り、スムーズに巡らない状態。お腹の張り、ため息、喉のつかえ感、頭痛、生理前の不調。憂鬱、怒りっぽい、感情の起伏が激しい、強いイライラ。

乾燥とイライラを防ぐ“潤いごはん”薬膳レシピ3選

ここでは、体の中から潤いを補い、心の平穏を取り戻すための薬膳レシピを3つご紹介します。日々の食事に取り入れることで、乾燥による不快感やイライラしやすい状態を穏やかに導く手助けとなるでしょう。忙しい方でも手軽に作れるように、シンプルな工程にこだわりました。

レシピ1 梨と鶏むね肉の薬膳スープ

梨が潤いを補い、乾燥対策に

東洋医学において、梨は「肺」を潤し、熱を冷ます作用があるとされています。特に空気が乾燥する季節や、体の内側から乾燥を感じやすい方におすすめです。鶏むね肉は「気」を補い、体を滋養する働きがあり、消化吸収にも優れています。このスープは、乾燥による咳や喉の不調、肌の乾燥対策に役立ち、さらに心のイライラを鎮める効果も期待できます。

材料(2人分)分量
1/2個
鶏むね肉150g
長ねぎ(白い部分)1/2本
生姜スライス2〜3枚
400ml
大さじ1
少々
こしょう少々

作り方:

1. 梨は皮をむいて芯を取り除き、一口大に切ります。鶏むね肉はフォークで数カ所刺し、一口大に切ります。長ねぎは斜め薄切りにします。

2. 鍋に水、酒、生姜スライス、鶏むね肉を入れて火にかけ、アクを取りながら鶏肉に火が通るまで煮ます。

3. 梨と長ねぎを加え、梨が柔らかくなるまでさらに煮込みます。

4. 塩、こしょうで味を調えたら完成です。

レシピ2 鮭とアボカドの美肌丼

オメガ3で心身を穏やかに、イライラ解消

鮭に含まれるオメガ3脂肪酸(DHA・EPA)は、脳の健康をサポートし、自律神経のバランスを整えることで、イライラの軽減に役立つとされています。また、アボカドは「森のバター」とも呼ばれ、良質な脂質とビタミンEが豊富で、肌の潤いを保ち、乾燥から守る働きが期待できます。この丼は、体の中から美しさを育み、ストレスによる心の不調を和らげるための栄養満点の一品です。

材料(1人分)分量
温かいごはん茶碗1杯分
刺身用鮭80g
アボカド1/2個
きゅうり1/4本
醤油大さじ1
ごま油小さじ1
白いりごま小さじ1
刻み海苔適量

作り方:

1. 鮭は1cm角に切ります。アボカドは種と皮を取り除き、1cm角に切ります。きゅうりは薄切りにします。

2. ボウルに鮭、アボカド、醤油、ごま油、白いりごまを入れてよく混ぜ合わせます。

3. 温かいごはんを器に盛り、その上に2を乗せます。きゅうりと刻み海苔を添えたら完成です。

レシピ3 豆乳と生姜の温活リラックス粥

体を温めて乾燥を和らげ、心も落ち着かせる

薬膳では、体を温めることは「気」と「血」の巡りを良くし、乾燥体質を改善する基本と考えられています。生姜は体を温める代表的な食材であり、豆乳は「陰液」を補い、体の潤いを増す効果が期待できます。このお粥は、冷えからくる乾燥や、心が落ち着かない時に、じんわりと体を温め、リラックス効果をもたらします。消化に優しく、夜食や朝食にもおすすめです。

材料(1人分)分量
ごはん100g(冷やごはんでも可)
無調整豆乳200ml
100ml
生姜(すりおろし)小さじ1/2
鶏ガラスープの素小さじ1/2
少々
小ねぎ(小口切り)適量

作り方:

1. 鍋にごはん、水、鶏ガラスープの素、すりおろし生姜を入れて火にかけ、ごはんが水分を吸って柔らかくなるまで煮ます。

2. 豆乳を加え、弱火で混ぜながら温めます。沸騰させないように注意してください。

3. 塩で味を調えます。

4. 器に盛り、お好みで小ねぎを散らしたら完成です。

忙しいあなたも1分で分かる簡単薬膳

今日から始められる潤いごはんのコツ

「薬膳は手間がかかりそう」「特別な食材が必要なのでは?」と感じる方もいるかもしれません。しかし、薬膳は日々の食生活の中で、少しの意識と工夫で手軽に取り入れることができます。ここでは、忙しい毎日を送るあなたでも今日から実践できる「潤いごはん」のコツをご紹介します。

身近な食材で「潤い」と「心の平穏」をチャージ

薬膳の考え方は、特別な食材ばかりを使うものではありません。実は、スーパーで手に入る身近な食材にも、体の中から潤いを補い、気の巡りを良くする働きを持つものがたくさんあります。これらの食材を意識的に取り入れることで、乾燥による不調やイライラの軽減に繋がります。

食材主な薬膳的効能簡単活用法
肺を潤し、熱を冷ます。乾燥性の咳や喉の不調に。生で食べる、スムージーに入れる、鶏肉などと煮込む。
豆腐・豆乳体を潤し、熱を冷ます。精神安定作用も。味噌汁やスープに加える、冷奴、豆乳鍋。
きのこ類(しいたけ、えのきなど)気を補い、潤いを増やす。デトックス作用も。炒め物、煮物、汁物の具材に。
ごま潤いを補い、腸を整える。精神安定にも良い。和え物、ふりかけ、ドレッシングに混ぜる。
ナッツ類(くるみ、アーモンドなど)体を潤し、脳の働きをサポート。おやつに少量、サラダのトッピング、砕いて料理に。
海藻類(わかめ、昆布など)体を潤し、余分な熱を冷ます。味噌汁、サラダ、和え物。
鶏むね肉気を補い、体を潤す。消化にも良い。蒸し鶏、スープ、サラダチキンとして。
体を温め、血を補い、潤いを増やす。焼き魚、ホイル焼き、おにぎりの具。
アボカド体を潤し、血を補う。胃腸の働きを助ける。サラダ、サンドイッチ、ディップ。

調理のひと工夫で「時短薬膳」

忙しい日々でも、調理法を少し工夫するだけで、薬膳の恩恵を受けやすくなります。「煮る」「蒸す」といった調理法は、食材の潤いを保ちやすく、体を冷やしにくいため特におすすめです。また、まとめて作っておける常備菜を活用するのも賢い方法です。

  • 週末に作り置き: 鶏むね肉の蒸し鶏や、きのこのマリネなど、数日保存できるものをまとめて作っておくと、平日の食卓にサッと薬膳食材をプラスできます。
  • 汁物を活用: 味噌汁やスープは、多くの食材を一度に摂れる万能メニュー。旬の野菜やきのこ、豆腐などをたっぷり入れて、具だくさんの「食べるスープ」にしましょう。
  • 電子レンジを味方に: 野菜の蒸し料理や、簡単な和え物など、電子レンジを活用すれば火を使わずに手軽に一品が完成します。

飲み物や間食で手軽に「潤い」を補給

食事だけでなく、日中の飲み物や間食も、乾燥とイライラ対策のチャンスです。意識的に潤いを補給できるものを選びましょう。

  • 白湯: 朝一番や食間に温かい白湯を飲むことは、胃腸を温め、全身の巡りを良くする基本の薬膳習慣です。
  • ハーブティー・薬膳茶: カモミールティーはリラックス効果が高く、イライラ対策に。なつめやクコの実をブレンドした薬膳茶は、手軽に潤いを補給できます。
  • ドライフルーツやナッツ: 小腹が空いた時には、レーズンやプルーン、くるみやアーモンドなどを少量摂るのがおすすめです。これらは体を潤し、心の安定にも繋がります。

これらの簡単なコツを取り入れることで、特別な時間をかけなくても、日々の食生活が「潤いごはん」へと変わっていきます。薬膳は、継続することでその効果を実感しやすくなります。まずはできることから一つずつ、楽しみながら始めてみましょう。

まとめ

乾燥とイライラは、体内の「潤い不足」と「気の滞り」が主な原因です。薬膳では、これらの不調を食事から整えることで、心身のバランスを取り戻すことを目指します。今回ご紹介した「梨と鶏むね肉の薬膳スープ」「鮭とアボカドの美肌丼」「豆乳と生姜の温活リラックス粥」は、手軽に実践できる潤いごはんの代表例です。これらの薬膳レシピを日々の食卓に取り入れることで、体の内側から潤いを補い、心の平穏を取り戻し、健やかな毎日を送るための一歩を踏み出しましょう。

この記事を書いた人

石倉 るみ (公式アンバサダー)

薬に頼らず整える薬膳🌿
栄養士歴18年、薬膳料理教室を主宰するママ栄養士です。
スポーツ栄養インストラクターとして、
家庭でも実践できる「簡単薬膳」を発信しています。
軽度ADHDの息子を育てる中で、心と体を整える食卓の大切さを実感。
同じように頑張る方々に寄り添いながら、健やかな毎日を支える食を提案しています。
【体質別相談はこちら】
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