🌾秋の皮膚トラブルを防ぐ!“肺を潤す”おうち薬膳レシピ

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秋になると肌がカサカサ、かゆみ…そんな皮膚トラブルに悩んでいませんか?東洋医学では、秋の肌トラブルは「肺の乾燥」が原因と考えられています。この記事では、あなたの悩みを解決するために、肺を内側から潤すおおうち薬膳レシピを厳選してご紹介。わずか1分で読める簡単なレシピと、今日から実践できる生活習慣のコツで、潤いあふれる健やかな肌を取り戻しましょう。秋の乾燥肌ケアは、まず「肺を潤す」ことから始めましょう。

目次

秋の皮膚トラブルの原因は「肺の乾燥」

秋は過ごしやすい季節ですが、空気の乾燥が進むことで、私たちの肌は様々なトラブルに見舞われやすくなります。夏に受けた紫外線ダメージの蓄積に加え、秋特有の乾いた空気は肌の潤いを奪い、かさつき、かゆみ、粉吹き、肌荒れといった「秋の皮膚トラブル」を引き起こす主な原因となります。

東洋医学では、この秋の乾燥と肌の状態に深く関わる臓器として「肺(はい)」を重視します。ここでいう「肺」は、西洋医学でいう呼吸器としての肺だけでなく、体の潤いを全身に巡らせ、皮膚や粘膜の健康を司る重要な役割を担う概念です。秋は五行説において「燥(そう)」の気が強まる季節とされ、特に「肺」が乾燥の影響を受けやすい時期と考えられています。肺が乾燥すると、その機能が低下し、肌の潤いを保つ力が弱まってしまうのです。

東洋医学で考える肌と肺の関係

東洋医学において、「肺は皮毛(ひもう)を主る(つかさどる)」という言葉があります。これは、肺が皮膚や体毛の健康を管理しているという意味です。肺は、呼吸を通じて外気を取り込むだけでなく、体内の「気(き)」と「津液(しんえき:体内の潤い成分)」を生成し、これらを全身に巡らせるポンプのような役割を果たしています。特に「津液」は、肌の表面を潤し、外部からの刺激から守るバリア機能を維持するために不可欠な要素です。

健康な肺は、十分な津液を生成し、それを滞りなく肌の隅々まで行き渡らせることで、肌に潤いとハリ、そして自然なツヤをもたらします。しかし、秋の乾燥した空気や、生活習慣の乱れなどによって肺が乾燥すると、津液の生成や巡りが悪くなります。その結果、肌は乾燥しやすくなり、バリア機能が低下して敏感になったり、かゆみや赤み、小じわなどが現れやすくなるのです。まさに、秋に肌トラブルが増えるのは、肺の乾燥が大きく関係していると東洋医学では考えられています。

要素東洋医学的視点肌への影響
秋の気候「燥(そう)」の気が強まる季節肌の水分が奪われやすい
肺(はい)体内の潤いを司り、皮毛(皮膚・体毛)を主る乾燥の影響を最も受けやすい臓器
肺の乾燥津液(体内の潤い成分)の生成・巡りが悪化肌のバリア機能低下、かさつき、かゆみ、ハリ不足、くすみ

“肺を潤す”おうち薬膳で秋の乾燥肌をケア

秋の乾燥は、単に肌表面の問題だけではありません。東洋医学では、秋の「燥邪(そうじゃ)」が体内の「肺」に影響を与え、肌の潤いを奪うと考えられています。この肺の乾燥を防ぎ、内側から潤いを育むのが「肺を潤すおうち薬膳」です。毎日の食事に少し工夫を加えるだけで、乾燥による肌のかゆみやごわつき、小じわといった秋の皮膚トラブルを根本からケアすることができます。

秋の皮膚トラブル予防に役立つ食材

肺を潤す薬膳では、体の内側から水分や栄養を補給し、バリア機能を高める食材を積極的に取り入れます。特に秋におすすめの食材は、「白い食材」や「とろみのある食材」です。これらの食材は、肺に働きかけ、体の潤いを保つ効果が期待できます。

食材名特徴と薬膳的効能秋の肌への効果
梨(なし)体を冷まし、熱を鎮める作用があり、水分が豊富です。肺を潤し、喉の渇きや咳を和らげます。乾燥による肌のつっぱり感を和らげ、みずみずしさを保ちます。
白きくらげ豊富な植物性コラーゲンや多糖類を含み、とろみがあります。肺や胃の陰液を補い、体の乾燥を防ぎます。肌の奥から潤いを与え、弾力とハリを保ち、乾燥による小じわ対策に役立ちます。
蓮根(れんこん)粘り成分が特徴で、体を潤し、熱を冷ます作用があります。肺の機能を助け、乾燥による咳や喉の痛みを和らげます。肌の乾燥を防ぎ、荒れやすい秋の肌を穏やかに保ちます
山芋(やまいも)消化酵素が豊富で、滋養強壮に優れています。肺、脾、腎の働きを助け、気力と体力を補います。肌のバリア機能を高め、乾燥に負けない強い肌を育みます。
豆腐体の余分な熱を冷まし、潤いを補給する作用があります。胃腸の働きを整え、肺の乾燥を和らげます。肌の水分バランスを整え、肌荒れや吹き出物の予防にも繋がります。
蜂蜜(はちみつ)肺を潤し、喉の乾燥や咳を和らげる効果があります。腸の働きも助け、便秘解消にも役立ちます。内側から潤いを与え、肌のキメを整え、なめらかな肌へと導きます。

【1分で読める】簡単!肺を潤すおうち薬膳レシピ3選

秋の乾燥から肌を守り、内側から潤いを育む薬膳レシピを3つご紹介します。どれも手軽に作れて、日々の食事に取り入れやすいものばかり。「肺を潤す」食材を積極的に摂り入れて、秋の皮膚トラブルを予防しましょう

梨と白きくらげの潤いデザート

旬の梨と、美容食材として知られる白きくらげを使った、優しい甘さのデザートです。肺を潤し、乾燥による肌荒れや喉の不調を和らげる効果が期待できます。食後のデザートや小腹が空いた時にぴったりです。

材料(2人分)

食材分量
1個
乾燥白きくらげ5g
400ml
氷砂糖(またははちみつ)大さじ2〜3(お好みで調整)

作り方

  1. 乾燥白きくらげはたっぷりの水に30分ほど浸して戻し、硬い石づきを取り除いて食べやすい大きさにちぎります。
  2. 梨は皮をむき、芯を取り除いて一口大に切ります。
  3. 鍋に白きくらげ、梨、水、氷砂糖(またははちみつ)を入れ、中火にかけます。沸騰したら弱火にし、蓋をして15分ほど煮込みます。
  4. 白きくらげがとろりとし、梨が柔らかくなったら火を止めます。粗熱が取れたら器に盛り付けて完成です。温かくても冷やしても美味しくいただけます。

蓮根と鶏肉の滋養スープ

蓮根の粘り成分と鶏肉の滋養が溶け込んだ、体の中から温まるスープです。蓮根は肺の乾燥を和らげ、粘膜を保護する働きがあり、秋の乾燥肌対策に効果的。鶏肉は気力を補い、体を温める作用があります。

材料(2人分)

食材分量
蓮根150g
鶏もも肉150g
生姜1かけ
長ねぎ1/2本
600ml
顆粒鶏ガラスープの素小さじ2
少々
こしょう少々
ごま油小さじ1

作り方

  1. 蓮根は皮をむいて乱切りにし、変色を防ぐため酢水(分量外)に5分ほどさらしてから水気を切ります。鶏もも肉は一口大に切ります。生姜は薄切り、長ねぎは斜め薄切りにします。
  2. 鍋にごま油を熱し、鶏もも肉を炒めます。肉の色が変わったら蓮根と生姜を加えて軽く炒め合わせます。
  3. 水と顆粒鶏ガラスープの素を加え、沸騰したらアクを取り除き、蓋をして弱火で蓮根が柔らかくなるまで10〜15分煮込みます。
  4. 長ねぎを加え、さっと煮たら塩、こしょうで味を調えて完成です。

山芋と豆腐のとろみあんかけ

消化に優しく、滋養強壮に優れた山芋と、体を潤す豆腐を組み合わせたあんかけです。肺の働きを助け、乾燥による体力の消耗を防ぎ、肌の潤いを保ちます。ご飯にかけて丼にしたり、温奴にかけても美味しくいただけます。

材料(2人分)

食材分量
山芋(長芋)150g
絹ごし豆腐1丁(約300g)
鶏ひき肉80g
だし汁200ml
醤油大さじ1
みりん大さじ1
片栗粉大さじ1
大さじ2(水溶き片栗粉用)
青ねぎ(小口切り)適量

作り方

  1. 山芋は皮をむいてすりおろします。豆腐は軽く水切りをして、一口大に切ります。
  2. 鍋にだし汁、醤油、みりん、鶏ひき肉を入れて中火にかけます。ひき肉に火が通るまでほぐしながら煮ます。
  3. 豆腐を加えて温めます。
  4. 一度火を止め、水で溶いた片栗粉を加えてよく混ぜます。再び火にかけて、とろみがつくまで混ぜながら加熱します。
  5. すりおろした山芋を加えて全体を混ぜ合わせ、器に盛り付けます。お好みで小口切りにした青ねぎを散らして完成です。

今日からできる!秋の皮膚トラブル簡単ケア

潤いを保つ生活習慣のコツ

秋の乾燥は、肌のバリア機能を低下させ、かゆみやごわつきなどの皮膚トラブルを引き起こしやすくなります。東洋医学でいう「肺の乾燥」をケアする薬膳と並行して、日々の生活習慣を見直すことで、より効果的に肌の潤いを保ち、トラブルを防ぐことができます。今日から簡単に取り入れられる具体的なケア方法をご紹介します。

適切なスキンケアで肌のバリア機能をサポート

乾燥が気になる秋は、肌への負担を最小限に抑えつつ、しっかりと潤いを補給するスキンケアが肝心です。

  • 優しく洗顔・クレンジング:肌の天然保湿因子を奪いすぎないよう、32~34℃程度のぬるま湯で優しく洗いましょう。洗浄力の強すぎる洗顔料やクレンジングは避け、肌に摩擦を与えないよう、たっぷりの泡で包み込むように洗うのがポイントです。
  • 徹底した保湿ケア:洗顔後は、肌が乾燥する前にすぐに化粧水で水分を補給し、その上から乳液やクリームでしっかりと蓋をすることが重要です。セラミド、ヒアルロン酸、コラーゲンなど、保湿成分が豊富なアイテムを選び、肌に優しくなじませましょう。特に乾燥が気になる部分には、重ね付けや美容オイルの活用も効果的です。
  • 紫外線対策の継続:秋になっても紫外線は肌の乾燥やダメージの原因となります。年間を通して日焼け止めを使用し、帽子や日傘などを活用して紫外線から肌を守りましょう。

室内環境を整えて肌の乾燥を予防

一日の大半を過ごす室内環境は、肌の乾燥に大きな影響を与えます。意識的に潤いを保つ工夫をしましょう。

  • 加湿器の活用:エアコンや暖房器具を使うと、室内の湿度が急速に低下します。加湿器を積極的に使用し、室内の湿度を50~60%に保つことを目指しましょう。加湿器がない場合は、濡れたタオルを干したり、洗濯物を室内に干したりするだけでも効果があります。
  • 適切な室温管理:室温が高すぎると、肌から水分が蒸発しやすくなります。快適な室温は20~22℃程度を目安とし、急激な温度変化は避けるようにしましょう。

入浴・シャワーの工夫で肌の潤いを守る

毎日の入浴やシャワーも、肌の乾燥対策として見直すべき点があります。

  • 湯の温度と時間:熱すぎるお湯は肌の皮脂を過剰に洗い流し、乾燥を悪化させます。38~40℃程度のぬるめのお湯に設定し、入浴時間は10~15分程度に留めましょう。シャワーも同様に、熱すぎない温度で短時間で済ませるのがおすすめです。
  • 保湿成分配合の入浴剤:乾燥肌向けの保湿成分(例:米ぬかエキス、ホホバオイルなど)が配合された入浴剤を使用することで、湯上がり後の肌のしっとり感を保ち、乾燥を防ぐことができます。
  • 入浴後すぐに保湿:お風呂から上がったら、体が温まっているうちに、タオルで肌をゴシゴシ擦らず優しく水分を拭き取り、すぐに全身の保湿ケアを行いましょう。

質の良い睡眠とストレスケアで内側から健やかな肌へ

肌の健康は、体の内側からのケアも非常に重要です。特に、睡眠とストレス管理は肌の状態に大きく影響します。

  • 十分な睡眠時間の確保:睡眠中は肌のターンオーバーが活発に行われ、肌細胞の修復や再生が進みます。毎日7~8時間を目安に、質の良い睡眠を確保するよう心がけましょう。寝る前のカフェイン摂取やスマートフォンの使用は控え、リラックスできる環境を整えることが大切です。
  • ストレスの軽減:ストレスは自律神経の乱れを引き起こし、肌のバリア機能の低下や血行不良、肌荒れの原因となります。適度な運動、アロマテラピー、瞑想、趣味の時間などを通じて、自分に合った方法でストレスを上手に発散しましょう。

肌に優しい衣類選びで摩擦と刺激を軽減

肌に直接触れる衣類も、乾燥肌にとっては重要な要素です。

  • 天然素材の選択:綿(コットン)や絹(シルク)など、肌触りが良く吸湿性・通気性に優れた天然素材の衣類を選びましょう。ウールや一部の化学繊維は、肌に刺激を与えたり、かゆみを引き起こしたりすることがあります。
  • ゆったりとしたデザイン:締め付けのきつい衣類は、肌への摩擦や血行不良の原因となります。ゆったりとしたデザインを選び、肌への負担を減らすことが大切です。

秋の皮膚トラブル対策チェックリスト

項目具体的なケア内容ポイント
スキンケア優しく洗顔・クレンジング
徹底した保湿ケア
紫外線対策の継続
ぬるま湯で摩擦を避ける
保湿成分豊富なアイテムで蓋をする
年間を通して日焼け止め
室内環境加湿器の活用
適切な室温管理
湿度50~60%を維持
室温20~22℃を目安に
入浴・シャワー湯の温度と時間
保湿入浴剤の活用
入浴後すぐに保湿
ぬるめのお湯で短時間
湯上がり後の乾燥を防ぐ
体が温かいうちにケア
生活習慣質の良い睡眠
ストレスの軽減
7~8時間の確保
自分に合った方法で発散
衣類選び天然素材の選択
ゆったりとしたデザイン
綿・絹など肌に優しい素材
摩擦や締め付けを避ける

まとめ

秋の皮膚トラブルは、東洋医学で「肺の乾燥」が深く関係していると考えられます。肌の潤いを保つためには、体の中から「肺」を潤すことが大切ですし、実際に効果が期待できます。今回ご紹介した梨と白きくらげ、蓮根と鶏肉、山芋と豆腐の薬膳レシピは、身近な食材で手軽に実践できます。日々の食事にこれらの食材を取り入れ、潤いを保つ生活習慣を意識することで、秋の乾燥肌トラブルを効果的に防ぎ、快適な秋を過ごしましょう。今日から始めて、内側から輝く健やかな肌を目指しましょう。

この記事を書いた人

石倉 るみ (公式アンバサダー)

薬に頼らず整える薬膳🌿
栄養士歴18年、薬膳料理教室を主宰するママ栄養士です。
スポーツ栄養インストラクターとして、
家庭でも実践できる「簡単薬膳」を発信しています。
軽度ADHDの息子を育てる中で、心と体を整える食卓の大切さを実感。
同じように頑張る方々に寄り添いながら、健やかな毎日を支える食を提案しています。
【体質別相談はこちら】
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